日本銀行が11日発表した2021年12月の「生活意識に関するアンケート調査」によると、前年比で物価が「上がった」と答えた割合は77・4%だった。消費税率の引き上げ直後である15年12月調査(78・8%)以来の高水準となる。消費者が原材料高や円安による輸入品の価格上昇を実感し始めたとみられる。
 
調査は、個人の景況感や物価のとらえ方を把握するため、3か月ごとに実施している。12月調査では、昨年11月5日~12月1日に2216人から回答を得た。
 
物価が前年比で「かなり上がった」と回答した割合は16・6%、「少し上がった」は60・8%だった。物価の変化幅に関する質問では、平均値は6・3%だった。リーマン・ショックの影響がまだ小さく、物価が上がっていた09年3月(6・4%)以来の高い値だ。
 
1年前より景気が「良くなった」と答えた割合から「悪くなった」と答えた割合を引いた指数はマイナス45・8。厳しい状況を示したものの、改善自体は5四半期連続となる。
(2022年1月11日 読売新聞)
 
※物価上昇に収入面の上昇が伴えば正常な姿に近いのであろうが、残念ながら収入面の上昇は伴っていない。引き続き、強い施策が望まれる。