年齢が上がるにつれて給料が増える年功序列型賃金といった、これまでの雇用制度を変えようとする企業が増えている。職務に応じて賃金を決める「ジョブ型雇用」の導入も広がる。企業側は働き方の改革につながると強調するが、中高年社員らの賃金引き下げにつながるとの指摘もある。
 
富士通は28日に会見し、新しい人事制度について説明した。2020年4月から国内の幹部社員約1万5千人を対象に、ジョブ型とされる制度を導入。職務を重要度などに応じて格付けし、給料にも反映している。今回、こうした仕組みを全社員に広げるべく労働組合と協議しており、合意すれば4月にも始める。
 
通信大手KDDIは4月から独自の人事制度を全社員に導入する。管理職や新卒採用者らには昨春までに先行して始めた。法人営業やデータサイエンティストなど30職種について、仕事内容や必要な技能を明示。昇格や人材登用を柔軟にしようとしている。
 
ほかにも日立製作所など大手製造業を中心に、ジョブ型とされる制度を進めている企業がめだつ。(2022年3月31日 朝日新聞)
 
※制度導入にあたっては、ジョブ間の評価を公平にして、従業員間の不公平感がないように留意していただきたい。