4月5日、厚生労働省が5日発表した毎月勤労統計の1月の確報値は、名目賃金を示す労働者1人当たり平均の現金給与総額(パートを含む)が前年同月比0.6%減の27万2130円と、18カ月ぶりの減少になった。同時に発表された2月の速報値も同0.8%減と、2カ月連続の減少になる可能性がある。

連続でマイナスとなれば、2014年10、11月以来。厚労省の担当者は「賃金がゆるやかに上昇しているという判断に現時点で変わりはないが、今後の動きを注視したい」とする。

今回の確報値から調査対象の見直しが行われ、従業員30~499人の事業所の半分が入れ替わった。変更前の速報値(3月8日発表)の現金給与総額は前年同月比1.2%増だったが、変更後はマイナスに転じた。

厚労省によると、速報値の集計後に提出された調査票が加わった結果、確報値ではパート労働者の比率が上がったことと、対象事業所の見直しが額の押し下げにつながったとする。
(2019年4月5日 朝日新聞デジタル)