政府は夏以降、飲食、宿泊業について、従業員の厚生年金加入を義務付ける個人事業所の範囲を拡大する制度改正の本格検討に入る。2025年の通常国会で必要な法改正を目指す。厚生年金が加われば年金額が手厚くなる。老後の生活安定を狙う。保険料は労使折半で負担が増す経営側の反発が予想される。関係者が5日、明らかにした。
岸田政権が掲げる政策「勤労者皆保険」の一環。近くまとめる「骨太方針」の原案に、加入義務を課す事業所の見直し検討が盛り込まれた。就労を促し人手不足改善につなげる思惑もある。飲食、宿泊業はコロナ禍で打撃を受けており、事業者の理解が実現の鍵となりそうだ。(2022年6月5日 共同通信)
※加入条件などは今後の検討であろうが、加入条件を下回る非正規雇用が増加する懸念が残る。