大企業の社員らが加入する健康保険組合の全国組織である健康保険組合連合会は5日、新型コロナウイルス感染症が健保財政に与える影響の試算を公表した。2021年度は全体で6700億円、22年度は9400億円の赤字になると予想した。企業業績が悪化して従業員の賃金が低下し、保険料収入も減少することが要因。
試算は保険料率を20年度の平均9.2%で維持した場合。22年度に収支を均衡させるには10.5%に引き上げる必要があるという。団塊の世代が75歳以上になり始める22年度は医療費が増すため、6千億円程度の赤字になる予想だが、コロナが追い打ちを掛け、赤字幅は拡大する。(2020年11月5日 共同通信)
※この結果、安易な保険料率上昇を懸念する。たんに健保組合のみにとどまらず、一向に終息への道筋が見えないコロナ禍での医療費全体の見直しが急務となろう。